私達は誰でも、多かれ少なかれ、潜在意識の中に、ブロックと呼ばれる、ネガティブな感情のしこりを抱えています。
ブロックは、相手がいる、いないに関係なく、知らず知らずのうちに抱えてしまった心の傷(トラウマ)であり、その根っこには、多くの場合、幼少期もしくは過去世で体験した「悲しみ」があります。
例えば、見捨てられた悲しみ、裏切られた悲しみ、愛する人を失った悲しみ、愛してもらえなかった悲しみ…などです。
過去世のブロックについては、長くなりますので、ここでは省略しますが、過去世もしくは幼少期に抱えたブロック(心の傷)は、心の奥の潜在意識の中にあるので、普段気づくことはありません。
気づかないのであれば、そのままで特に問題ない、と思うかもしれません。ですがこのブロック(心の傷)を癒すことなく放置しておくと、幼少期の悲しい体験とは全く違う角度から、仕事、家族、人間関係などに、様々な現象が現れるようになります。
私自身、不妊治療の末に、高齢出産でようやく授かった我が子なのに、なぜか可愛いと思えない、愛せない、という深刻な悩みがありました。
育児本をたくさん読み、家族や友人にも色々相談してみましたが、自分は我が子を愛せない最低の母親だ、というみじめな思いは深まるばかりでした。
ある日、人に勧められて読んだ本がきっかけで、オラクルカードリーディングを知り、興味半分で始めたところ、自分の中に「聞き分けの良い子でないと、愛してもらえなかった」という悲しみがあることに、突然気づきました。
「ああ、私は、親にありのままの自分を愛してほしかったのだ。私には許されなかったのに、思う存分甘えて、自由に振る舞う我が子が、私は妬ましかったのだ」と気づいた途端、私の中にも、我が子への愛情が溢れていたことを実感したのです。
念のため申し上げておきますが、私の親は愛情いっぱいに、一生懸命育ててくれました。ただ私は、とても繊細で、些細なことに傷つきやすい気質、いわゆるクリスタルチルドレンだったので、ちょっとした出来事で、「親の言うことを聞かないと愛してもらえない」というブロック(心の傷)を抱えてしまったようです。
これはほんの一例ですが、自分の心の奥深くにあるブロック(心の傷)に気付き、それを癒して手放さない限り、ブロックを刺激して気づかせるために、同じような悩みが何度もやって来ます。
もし今、何らかの悩みを抱えているのであれば、もしかするとその奥深くには、幼少期に体験した、何らかの悲しい記憶が、関係しているかもしれません。